冷たい蜂蜜
ないものねだり
彼は両親共に恵まれていると思った



彼は長男ということで甘やかされて育った、と
自分で言っていた。




父からはなんでも買ってもらって、

母からは褒められて育てられた。とも言っていた。


そんな家庭が羨ましかった。


私の家は

母は冷たく自由で、父は少しだけ私を甘やかした。



父はかなりみっともないところがあり、
私は恥ずかしい思いもした。


父と母は私が小学校5年生の時に離婚し

私は母に育てられた。



母は自分の世界に入り、私を冷たい視線で
いつも見た。


4人兄妹で

姉、兄、兄、私


私は末っ子でばあちゃんは私を甘やかしてくれた。


それどころかばあちゃんは社長や、全国の保険会社で
トップクラスの存在ですごく有名だった。



今は社長もしておらず、保険会社も辞めていて
ばあちゃんは今九州にいる。





ばあちゃんが九州に行ってしまったのは
私が小学校4年生の時で突然だった。


私のおじいちゃんは亡くなっている。




ばあちゃんは私にブランド物や、高級なアクセサリー、
私に服を作ったり、私の長い髪を可愛く縛ってくれたり、可愛くしてくれた記憶がある。



今となってはあまり会話もしなくなった。

時々メールを送るくらいしか関わりが無かった。






私には救いがなかった。




私の実家には息抜きする場もなくなって私が成人すると同時に家を出た。




そして今に至る。






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