お見合い相手は俺様専務!?(仮)新婚生活はじめます
《俺はーー》となにかを言いかけた声を「うるさい!」と遮り、声を大きくして主張する。
「成田さんは誠実な人なのに、根拠もなく疑うなんて失礼だよ。それに私は大人です。自分で判断して危険を回避できる。彼氏でもないのに束縛しないで」
《成田だと!? 莉子、落ち着いて聞けーー》と慌てたような彰人の声を耳にしたが、無視して電話を切り、電源もオフにした。
子供扱いされた気分で、不愉快になる。
それと同時に成田さんと付き合ってみようかという方へ気持ちが傾いた。
今の時点では同じ班の先輩だとしか見られないけれど、デートを重ねるうちに恋心が芽生える可能性は充分にある。
俺様御曹司の彰人と違って、成田さんは私に似合う庶民的で素敵な男性なのだから。
正直に言えば、彰人の鼻を明かしたいという対抗心の方が理由としては強いかもしれない。
彼のデレる顔が見たくて同居も楽しいと思ったけど、こんなふうに束縛するようなら続けられない。
私から見合いを断った形で終わらせることが許せない彰人だが、彼のプライドなんて私の知ったことではない。
そうだ。もうおかしな同居生活はやめると、はっきり言ってやろう。
「成田さんは誠実な人なのに、根拠もなく疑うなんて失礼だよ。それに私は大人です。自分で判断して危険を回避できる。彼氏でもないのに束縛しないで」
《成田だと!? 莉子、落ち着いて聞けーー》と慌てたような彰人の声を耳にしたが、無視して電話を切り、電源もオフにした。
子供扱いされた気分で、不愉快になる。
それと同時に成田さんと付き合ってみようかという方へ気持ちが傾いた。
今の時点では同じ班の先輩だとしか見られないけれど、デートを重ねるうちに恋心が芽生える可能性は充分にある。
俺様御曹司の彰人と違って、成田さんは私に似合う庶民的で素敵な男性なのだから。
正直に言えば、彰人の鼻を明かしたいという対抗心の方が理由としては強いかもしれない。
彼のデレる顔が見たくて同居も楽しいと思ったけど、こんなふうに束縛するようなら続けられない。
私から見合いを断った形で終わらせることが許せない彰人だが、彼のプライドなんて私の知ったことではない。
そうだ。もうおかしな同居生活はやめると、はっきり言ってやろう。