お見合い相手は俺様専務!?(仮)新婚生活はじめます
卵をメインとした和食であれば、なにを作ってもいいという話である。

それなら、なんとかなるかもしれないと、失われかけていた自信が少しだけ戻ってくるような気がしていた。


難しい料理じゃなくてよかった……と安堵した私であったが、よく考えればここは調理場ではなく座敷なのだから、簡単に作れるものでなければならないはずだ。

水道も使えないし、畳が汚れてしまいそうな大掛かりで手間のかかる課題を出されるはずはなかったのだ。


「始め」の合図で、私たち四人は食材ののせられたテーブルに集まった。

自信が戻ったとは言え、まだ半分にも満たない。

そのため、他の三人が食材を選ぶ様子が気になり、盗み見してしまう。


西尾さんは卵の他に、銀杏に三つ葉、椎茸などをトレーに入れているので、どうやら茶碗蒸しを作るようである。

小南ちゃんは、「私、料理大好きなんですよ。いいお嫁さんになれます」と独り言を言って張り切り、挽肉に玉ねぎ、人参、なぜかトマトケチャップやチーズを選んでいた。

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