お見合い相手は俺様専務!?(仮)新婚生活はじめます
「調子に乗るな。今のキスは対決に勝ったお前への褒美だ。俺はお前のことなど、なんとも思ってない」

「どうだろうね。彰人はツンデレだから、照れ隠しなんじゃないの?」

「誰がツンデレだ。それはお前だろ。ツンが多すぎて可愛くないから、もっと俺に甘えてみせろ」

「身勝手で俺様な迷惑男には、しょっぱい対応で充分。甘えてほしかったら、もっと私に優しくしなさいよ」


結局、最後は言い争いをしてしまう私たちだが、私の顔の火照りはまだ引かず、鼓動も二割り増しで高鳴っている。

彼は彼で、私をしっかりと両腕に抱いたまま、膝から下ろそうとしないので、どうやら口論を楽しんでいる様子であった。
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