お見合い相手は俺様専務!?(仮)新婚生活はじめます
それから二日が経ち、今日は金曜日。同居生活最終日の前日である。
茜にハッパをかけてもらったけれど、私はまだ告白できずにいる。
好きだと言えない弱い自分に、今は諦めの気持ちが強い。
軽トラックの引越し業者に、明日の朝九時に来てもらう予約は入れていて、今日帰ったら、リビングのオープンラックに飾ってある大量のたまチョコフィギュアを、段ボールに詰め込もうかと考えていた。
寂しいな……。
今日は仕事の間中、ため息ばかりついていた。
『織部さん、体調悪いの?』と中本主任を心配させてしまうほどに。
これではいけないと、途中から意識して元気そうに振る舞っていたけれど、胸が苦しくてたまらない。
どうしても彰人の顔が浮かんできて、作り笑顔を保持することが難しい。
引越し業者のミスで、明日の引越しのトラックが確保できなかったと嘘をつこうか?
そうすれば数日は、あのマンションに住まわせてくれるだろう。
本気でそう考えた直後に、自分を非難する。
引越し業者に濡れ衣を着せるとは、なんて卑怯な。
あの家を出なければならないのは、少しの可能性に賭けることのできない、意気地のない私のせいなのに……。