お見合い相手は俺様専務!?(仮)新婚生活はじめます
私のいたずらに、くすぐったそうに足の位置をずらしていた彼だけど、いい加減にしろと言いたくなったのか、逃げるのをやめて攻撃に転じる。
長い足で私を抱え込み、動きを封じる作戦に出たのだ。
ちょっと待って。そんなことをされたら……。
椅子側に強く引き寄せられた私は、ぶつからないように座面の縁を両手で掴み、その手の甲に鼻と口を押し当てている。
彼の両足で抱きしめられているような格好のため、目の前の二十センチほどの距離には股間があった。
しまった。これでは、沽券と股間を聞き間違えた時より、ずっと恥ずかしい……。
私がひとり顔を火照らせている間も、ふたりの会話は続いている。
「レセプションパーティーの招待客を予想して、リストを作ってみました。過去に名刺をいただいている方には、印をつけてありますのでご確認ください」
彼女から渡された青いファイルを開く、彼の手元が少しだけ見えた。
「気が利くな。仕事も早いし、西尾には助かってる。いつもありがとう。下がっていいぞ」
仕事の話がやっと終わりを迎えたのを感じ、私はホッと息をつく。
このまま彼の股の間にいたら、おかしな気分になりそうで困っていたからだ。
長い足で私を抱え込み、動きを封じる作戦に出たのだ。
ちょっと待って。そんなことをされたら……。
椅子側に強く引き寄せられた私は、ぶつからないように座面の縁を両手で掴み、その手の甲に鼻と口を押し当てている。
彼の両足で抱きしめられているような格好のため、目の前の二十センチほどの距離には股間があった。
しまった。これでは、沽券と股間を聞き間違えた時より、ずっと恥ずかしい……。
私がひとり顔を火照らせている間も、ふたりの会話は続いている。
「レセプションパーティーの招待客を予想して、リストを作ってみました。過去に名刺をいただいている方には、印をつけてありますのでご確認ください」
彼女から渡された青いファイルを開く、彼の手元が少しだけ見えた。
「気が利くな。仕事も早いし、西尾には助かってる。いつもありがとう。下がっていいぞ」
仕事の話がやっと終わりを迎えたのを感じ、私はホッと息をつく。
このまま彼の股の間にいたら、おかしな気分になりそうで困っていたからだ。