無敵の剣
土方さんの部屋には、山崎さんもいて



「斎藤は、表 山崎は、裏
2人には、俺の指示に従ってもらう」


私は、静かに頷いた


「任せとき!!必ず、副長の役に立つ!!」



山崎さんは、自信満々に言った



女と見間違う程の容姿に、さっぱりした
明るい性格

やはり、壱を思い出させた



壱が主体であったように

ここでは、山崎さんが主体

山崎さんが表で動けない分を私が補う


私は、結局…日影の人間なんだ



山崎さんは、光輝き
眩しい存在だ

だが、目を閉じ、顔を背けたりしない



私にだって、影でも出来ることがあるはず



必ずと約束出来なくても



土方さんの役に立ってみせる




「1つ、頼みがある」



早速、仕事か







「2人とも、怪我をしないでくれ」





「ぷっ」


真面目に聞く山崎さんと反対に
私は、吹き出してしまった



だって…… 怖い顔して、優しいから




「なんだよ!? 笑うとこじゃねぇよ!!」



「すみません」



優しいなぁ と、思ったことを言えば
うるせえと、怒られそうだから



土方さんの少し照れた顔を目に焼き付けた





きっと、私が怪我をしても
土方さんは、自分を責める





私達が表と裏なように

表では、鬼でも
裏では、こうして照れたり、笑って欲しい





「ふふっ」


つい、笑ってしまい




「なんだよ//////いつまで笑ってんだ!!!」



そんな土方さんを見て、山崎さんが言った



「斎藤は、癒しの力を持ってんねやな!!
副長がこない、穏やかなん初見やで!!」



「外で、鬼やってますからね
私達の前だけでも、鬼の面をとってもらいたいものです」


「せやな」






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