妹幽霊 兄と過ごした七日間


 青い顔をしたお兄ちゃんと再び合流して、とにかく落ち着こうとペットボトルのジュースを買ったところ。


 わたしはジェットコースターよりも怖い思いをして、お兄ちゃんは妹が落ちていく恐ろしい光景を目にした。


 いくら幽霊でも、死なないとわかっていても、事故現場を目にしたようなもの。もう、遊園地はこりごり。



「落ち着いたか?」

「紐がないバンジージャンプだったよ」

「まさにそれだな」

「でも……」

「ん?」

「すごく楽しかった!」



 あ。すごくあきれたって顔してる。


 でも、いいんだ。
 だってお兄ちゃんも何か楽しそうだから。



「でも、これじゃあ何も乗れないね」

「じゃあ、さっきのメロンパンとか買って。隣の動物園に行くか」



 お兄ちゃんはすごく優しい。わたしのために、いつも色々と考えてくれてる。


 病院でも、そうだったな。

< 50 / 50 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:6

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

【短】君がくれた出逢い

総文字数/7,419

恋愛(純愛)21ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
――――ジャック。あなた、こうなることわかってた? 奇跡の出逢いによって、 立ち止まっていた2人の心が動き出す。 出逢わせてくれた彼にありがとうを。 繋いでくれた夢を叶えるために。 がむしゃらに生きようと思った。 愛犬ジャックが導いた最高の笑顔、出逢い、夢への第1歩―――― *** start・end 2018/12/09 ***
表紙を見る 表紙を閉じる
年に一度だけ わたしはあなたと会える 好きになったら遠距離恋愛 告白しなければまた一年待つ どっちにしても苦しいだけ 「好き」 その言葉を言うために わたしは彼の好きな 空を見上げる…… start・end 2018/11/04
雨に恋するキズナミダ

総文字数/26,850

恋愛(純愛)60ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
柔らかい春が運んできたのは 強い雨と 弱い風と 二匹の子猫 。.。・.。*゚+。。.。・.。*゚+。。.。・.。*゚+。。.。・.。*゚+。 「もうオレに近づくな」 あなたの突き放す言葉に惹かれる 「何で泣いてんだよ」 記憶の中の君はいつも面倒くさそうに笑う 「オレ、お前がいないと――――」 弱くて泣き虫なあなたと 「守ってやるから、安心しろ」 強引で強い君だった  * * *  穂高 雪乃 Yukino Hotaka × 不破 秋 Shu Huwa 。.。・.。*゚+。。.。・.。*゚+。。.。・.。*゚+。。.。・.。*゚+。 過去の記憶が今に繋がる時 わたしたちは 再び出会う―――― 。.。・.。*゚+。。.。・.。*゚+。。.。・.。*゚+。。.。・.。*゚+。 start 2018/10/01 ※「こっち向いてよ、秋くん」からタイトル変更しました

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop