10歳の年の差はどうやって埋めますか?
そんな都合の良い考えが頭をよぎった時…。

「へぇ~、でもあの彼、松田さんだっけ?佐野よりかなり若く見えるけれど、一体いくつなの?」

やっぱり清水君もそこを突いてくるんだ。

「30歳だって。」

「えっ~?随分若いんだな。俺達より10歳も下なんだ。」

清水君の驚きは当然だ。

「佐野が言い寄っている側の間違いじゃないの?」

清水君のその言葉に私はムキになって反応した。

「私はその辺の分別はあるつもりよ。あんなに若い子に言い寄ったら迷惑だって事は自覚しているわよ。」

すると清水君は意外そうな顔をした。

「佐野、それはおかしいぜ。迷惑ってどういうことだ?」

「だから…。」

「佐野、恋愛に年齢は関係ない。」

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