先生。

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中学三年の中盤ぐらいに友だちからのカミングアウトに全身に衝撃が走った覚えがある。
『ゆり、平井先生が好きやねん。』
小学生の頃から仲良くしてた友里からのカミングアウト。
正直、ありえないと思った。
ドラマや映画、漫画、小説の世界だったら、すんなり受け入れたかもしれない。
でも、現実に突如現れたら。
素直に認めることを心のどこかで抵抗してしまう。
本気で頑張る友里を見て、そんな思いもぶっ飛んだけど。
平井先生は社会科の先生であったから、友里はこれでもかというほど社会に力を入れていた。
頑張る友里の姿は輝いていた。
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だからこそ今、私は数学A の先生である小林先生を思って、数学A を頑張っているんだろう…

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