先生。
集団演技の体育館発表。
12クラスある中で、私のクラスは代表がくじを引いて5番目になった。
1番目、2番目、3番目と、それぞれのクラスが自分たちの最高傑作を競い合う。
私のクラスは移動を始める。
そんな中、私とさとりちゃんはほかのクラスが気になって、席にとどまっていた。
二人でほかのクラスの演技をある人の隣で見ていた。
小林先生。
ある人は、まさかの小林先生。
チラリと先生を見たら、先生はやさしく微笑みかけてくれた。
胸が、高ぶる。
気がつけば、同じクラスの人がいなくなっていて、私は流石にやばいなと思って、さとりちゃんを促してみる。
「さとりちゃん、うちのクラスの人、もういないよ?」
たけどさとりちゃんは至って冷静だった。
「大丈夫だよ‼まだ4番目だから。安心して、さとりがついてるから。」
そう言われても、まだ親しくなっていないクラスメイトに迷惑をかけたら死ぬかもしれないという陰キャラ+ネガティブ思考な私は焦る。
焦りながら、先生の方を見る。
私が焦っているのに気がついたのか、先生はクックッとおかしそうに笑ってこっちを見ている。
その笑顔が、私の心を突き動かしたのかもしれない。
ずっと、先生に恋するなんてありえないと思っていたのに。
< 6 / 8 >

この作品をシェア

pagetop