オオカミ弁護士の餌食になりました
 
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 私が高校に入学してすぐ、商社に勤める父親の三年間のフランス赴任が決まり、花の都パリに強い憧れを抱いていた母は、迷うことなく付いていった。

 家に残されたのは、高校生の私と、大学生の兄。

 兄の海斗は司法書士の受験勉強をしていたこともあり、家のことはほとんど私に任せきりだった。

 大学から近く親が海外滞在中のわが家は、たまり場として絶好の環境で、兄はしょっちゅうゼミ仲間を連れてきては居間で論争を繰り広げた。

 男ばかり四人。多い時は十人近い大学生にわが家の居間を占拠され、私はそのあいだ二階からほとんど下りなかった。

 そんなゼミ仲間のなかに、香坂さんはいた。


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