結婚のその先に
「疲れたか?」
啓吾に顔を覗き込まれて栞菜は慌てて微笑んだ。

「大丈夫」
「おいで」
そんな栞菜の手を引いて啓吾はソファに座り栞菜のことも座らせた。そして栞菜の頭をゆっくりと自分の膝にのせる。


「いっぱい泣いたから、目が疲れただろ。」
と大きな手で栞菜の瞳をおおう。


「休憩。」
栞菜を休ませる啓吾の手を、目を閉じながら栞菜が握ると啓吾が握り返す。
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