結婚のその先に
すっと差し出された手を握り栞菜は良輔のお墓へつながる階段をのぼる。

良輔のお墓が見えると啓吾は栞菜を見た。

「やっぱり。ひとりで来たんだろ。」
栞菜の供えたお花があった。

「ふたりで来たかったんだ。」
栞菜はなにも言わずに啓吾についてあるく。

啓吾はお墓を掃除して新しく花を手向けた。

そしてお酒も供える。
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