結婚のその先に
「好きだっただろ。これ。ふたりで飲んで悪さしたよな。懐かしい。」
栞菜は良輔に話始めた啓吾を見てその場から離れようとした。その手を啓吾が握る。

「良輔。栞菜をもらいます。絶対に幸せにする。お前との約束、守るから。だから見てろよ。お前の分も俺は生きるぞ。」

啓吾の決意表明を聞きながらその意味を考えてしまう栞菜。

そして心のなかで『ごめんなさい』と繰り返した。
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