結婚のその先に
未来が欲しい

真実はどこに

~♪

ホテルの部屋に荷物を置くと栞菜の携帯が鳴った。

ディスプレイには「啓吾さん」と出ている。

深呼吸してから電話に出た。

「今から飯村物流に来てほしい。」
「それは…」
「高宮の人間としても藤崎の人間としても。」
「分かりました。」

栞菜は鏡の前で自分を見た。そして目を閉じる。


自分自身を閉じ込めるためのおまじないだ。
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