結婚のその先に
長く頭を下げた栞菜は顔をあげた瞬間に意識を失った。

少し離れていた啓吾は慌てて駆け寄るが間に合わない。

でも栞菜は床に倒れることはなかった。

栞菜の父が栞菜に手を伸ばし抱き締めていた。

その顔は今まで啓吾も見たことがないような穏やかな顔だった。
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