結婚のその先に
そして栞菜はゆっくりと立ち上がり啓吾を見た。一歩離れていた啓吾が支えようと手を伸ばす。そんな啓吾に首を振る栞菜は自分の首からネックレスを外した。

啓吾は別れを告げられる覚悟を決める。
自由を選ぶ栞菜の背を押すときが来た。

この手を離し失うのかと思うと何とも言えない喪失感を感じる。
それでも表情を崩したらいけないと思った。
栞菜が話しにくくなる…。


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