SKETCH BOOK



✻


あたしは今、とてつもなく困っている。


今日は浩平が帰ってくる日なんだけど、
どんな顔して会えばいいのか分からない。


この五日間、
夢を見過ぎていたのかもしれない。


橙輝と喋るだけで楽しかったし、
思い出も増えたし、常に笑っていたけれど、


現実を見て見ると
そんなことしている場合じゃなかったことに気付いた。


あたしは浩平の彼女で、
橙輝を好きでいてはいけないんだ。


分かっていたつもりだったけど……。


付き合ってきて今まで
浩平とこんなに離れたことはなかったから


考えたことなかったけど、
浩平が近くにいてくれたから
今まで前を向いてこれただけであって、


本当は何も整理できていなかったんだ。


あたしは今でも橙輝が好きなままだし、
それは変わらなかったんだ。



そう気付いた今、
とてつもない罪悪感に苛まれている。


これからどんな顔して
浩平に会えばいいのか分からない。


分からないけど、
浩平に会う時間が迫っていた。



「はぁ、どうしよう」


「何がどうしようなの?」


「百合~」


喫茶店で百合に助けを求めたあたしは、
これまであったことを全て打ち明けた。



百合はパフェを頬張りながら
話を聞いてくれて、


全部を話し終えた時、ずばりと言った。



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