イジワルな彼は私を溺愛しています
「嫌!」

「相手は中島和海」

父が言った。

「……は?」

和海が見合い相手?!

「え?和海君?」

母も初耳だったらしい。

「なんだ、知ってるのか。良かったよ」

父は了承を得たと思ったのか安心した声をあげた。

丁度料理が運ばれてきた。

それに手をつけることなく私は父に言った。

「写真ないの?」

「ん?あると思うぞ」

父がスマホで見してくれた写真はどこからどう見ても和海だった。

「お父さん、この人私の彼氏」

「「はあ?!」」

父と兄が同時に叫んだ。
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