ツンデレ黒王子のわんこ姫
「,,,ああ、そういうことで、よろしく頼む」
「健琉、さん?お仕事ですか?」
離れの玄関先で健琉が通話を終えると、芽以が玄関の引き戸をカラカラと遠慮がちに開けた。
「ああ、蒼生に残してきた仕事の引き継ぎをしてたんだ」
「私の分の仕事も、どなたかにご迷惑をおかけしていますね」
「そうだな、社会人としてはあるまじき行為だ」
健琉の眼光鋭い表情に、芽以は俯いて泣きそうになる自分をグッと耐えた。
「だけど,,,」
そう呟いて、健琉はそっと芽以の頭を自分の胸に抱き寄せる。
「俺の婚約者としては、よくやったと誉めてやる」
健琉を見上げようと、健琉の腕の中から逃げ出そうとする芽以を、健琉が胸の中に押しとどめた。
「飼い主に断りもなしに勝手な行動をした罰は後で受けてもらうけどな」
クスリと笑う健琉に、ブルッと身を震わせる芽以。
「とりあえず、この辺りの観光でもしとくか」
健琉は芽以を腕の中から解放すると、芽以の左手を握り手を引いて歩き出した。
「健琉、さん?お仕事ですか?」
離れの玄関先で健琉が通話を終えると、芽以が玄関の引き戸をカラカラと遠慮がちに開けた。
「ああ、蒼生に残してきた仕事の引き継ぎをしてたんだ」
「私の分の仕事も、どなたかにご迷惑をおかけしていますね」
「そうだな、社会人としてはあるまじき行為だ」
健琉の眼光鋭い表情に、芽以は俯いて泣きそうになる自分をグッと耐えた。
「だけど,,,」
そう呟いて、健琉はそっと芽以の頭を自分の胸に抱き寄せる。
「俺の婚約者としては、よくやったと誉めてやる」
健琉を見上げようと、健琉の腕の中から逃げ出そうとする芽以を、健琉が胸の中に押しとどめた。
「飼い主に断りもなしに勝手な行動をした罰は後で受けてもらうけどな」
クスリと笑う健琉に、ブルッと身を震わせる芽以。
「とりあえず、この辺りの観光でもしとくか」
健琉は芽以を腕の中から解放すると、芽以の左手を握り手を引いて歩き出した。