ツンデレ黒王子のわんこ姫
家族風呂を楽しんだ二人は、一旦、離れの居室に戻ることにした。

「少しのぼせちゃったみたいです,,,」

「芽以は、少し横になって休んでろ」

居室のベッドに芽以を横たわらせ、芽以が微睡み始めたのを確認すると、健琉はテーブルの置いてある和室に胡座をかいて座った。

そして、スマホを取り出し、友人からの報告メールに目を通した。

そこには桃山靖国の報告書。

その内容を読み進めるにつれ、健琉の表情が険しくなっていく。

「,,,こんな奴に、芽以を渡してたまるか!」

健琉は立ち上がると、電話をかけるためにゆっくりと離れの玄関を出ていった。

健琉の友人でIT関連社長の松原真那人の報告によると、桃山靖国は、桃山コンサルタント株式会社の専務。

某私立大学の経営学部を出ており、日本風の美男子たる顔貌にフレームレス眼鏡はインテリ風で社内外の女性に人気がある。

しかし、その内面は,,,。



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