甘い運命

1-51

岬が帰ってから、二人でお昼ご飯を食べて、また二人で眠った。

私が目を覚ましたのは、西日が差し込む時間だ。
修一さんは、まだ眠っていた。

眠っていても端正な顔を見ていると、今日あったたくさんのことが全て夢で、私はただの『抱き枕』のままじゃないのかと不安になってきた。

じわじわと不安に苛まれながら寝顔を見ていると、修一さんが目を覚ました。

私を見て、とても嬉しそうに、いとおしそうに微笑む。

──ああ、良かった…。夢じゃなかった…。

私がほっとしていると、修一さんがそっとキスをしてきた。唇同士が触れるだけの、優しいキス。

恥ずかしくて、真っ赤になっているのがわかる。

「…都、『両思いは夢じゃなかったのか』って思ったでしょ。」

「なっ、何でそれを?!やっぱり修一さんって…」

「エスパーじゃないから。
だから読みやすいんだって、都の表情。」

「だって…修一さんみたいな素敵な人が、私の彼氏…になったなんて、ちょっと信じられない…」

ぶわっ、と、修一さんの顔も赤くなった。
都、誉め殺し止めて、と呟いて、枕に顔をつける。
暫く二人で照れた後、修一さんは何か考える顔をした。





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