甘い運命

7

そうだったのか。

仕事で関わっていた時は、あまり笑わないけど冗談には乗ってきてくれていたし、笑ってもいてくれたと思うけど…。

抱き枕で仲良くなっていた時なんか、ひたすらケタケタ笑われていたように思う……。

そうか、そういう意味でも役に立てていたなら、嬉しい。

「家族の前でもあまり感情を表さず、無口ではないけど、どこか冷めているような感じで、とても心配していたの。

この子は、このままロボットのように毎日を処理しながら生きていくのかって」

お母さまは、一呼吸置いて、私の側に来た。
あっ、と思った時には、私の両手はお母さまの両手に包まれていた。
驚いてお母さまを見つめると、それはもう美しい笑顔。
でも、目には涙が溜まっている。

「…ありがとう、都ちゃん。
貴女のお陰で、修一は幸せになれるわ」
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