甘い運命

6

私はなんとなくお母さまを見つめた。
お母さまは、ペロッと舌を出して、イタズラが見つかった子どものような表情をした。

「ごめんね都ちゃん、ちょっと修一を外させたかったから」

「はい、何かありますか?」

ちょっとドキドキしながら、私は聞く姿勢をとった。
緊張してしまう。…私は、不合格だったかな…?

「修一はね、あまり感情を表に出さない子なの。

子供の頃は、そうでもなかったのよ?
よく笑う子だった。
人付き合いもわりと上手くて、友達も多かったわ。

でもあまり愛想をよくしてると、誤解されることも多くてね。
特に、女の子に。

色々あって、中学生くらいからあまり笑わなくなったわ。」
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