曇り、ときどき雨。君に、いつでも恋。



ファミレスに来て、
あたしはスパゲッティ、中島くんはハンバーグを注文した。


緊張する・・・。


男子と話すのやっぱりあたし、慣れてないな・・・。


学校で話すのは全然平気だけど、
こうやってふたりで遊ぶとなるとまた別だよね。


それに、
中島くんと話すときはだいたいアイちゃんもいたし。


「へー、で、佐藤さんは吹奏楽部だったんだ?」


「う、うん。

あんまり上手くないけどね・・・。」


中島くんのおかげでなんとか会話が続いている感じです・・・。


「お待たせしました。

スパゲッティと、ハンバーグでございます。


ご注文は以上でよろしいでしょうか?


ごゆっくりどうぞ~」


やる気のなさそうな店員が料理を置いて行った。


今井さんがいたら、怒られてるよー。
心の中で言ってから、
あれ、
長期的に怒られるのってあたし限定だったか、
と思い直した。


嫌われてるんだろうな・・・。


って、今は中島くんといるんだから変なこと考えちゃだめだめ。



「「いただきまーす!!!」」



最初のひとくち、ぱくっ。

お腹すいてるからすごく美味しい~~~!!


「アイちゃん、どうなってるかね?」


「あー、ぎゃーぎゃー言いながら楽しんでるんじゃね?」


「ふっ、そうだね。

でも田代くんの前ではおとなしかったりして」


「あー、そうだな。確かに静かだわ。」


「田代くんにさ、アイちゃんのことどう思ってるか聞いたことあるの?」


「ある。」

「なになに!?知りたい!!!」


中島くんはニヤリと笑った。


「あいつら、両思いだぜ」


「え、そうなの!?アイちゃんやったじゃん!!!」


両思いだったとは・・・。

アイちゃんのアタックが効いたのかな?


「どっちがコクるか楽しみだよなあ。

どっちもヘタレだからどうなることやら」


「そ、そうなんだ・・・。


あと一歩なんだね。」


「そうだな。」


アイちゃんの話で盛り上がるうちに、
中島くんと話すのだんだん慣れてきた気がする。

いや、学校ではふつうに仲良く話せるんだけどさ。


女の子と遊ぶのも男の子と遊ぶのも、
慣れちゃえば全然変わんないや。


「で、中島くんの好きな人は??」


げほ、げほっと中島くんがむせた。


「ご、ごめん。」


「俺?


まー、ヒミツ。いずれわかるんじゃね?」


「そ、そうか・・・。楽しみにしとく。」


なんかそこから中島くんが黙っちゃって、
この話題はNGだったかな?と心配になった。

もうこの話題を出すのやめよう・・・。



< 40 / 116 >

この作品をシェア

pagetop