王子と私の恋愛事情。


「じゃーさ、俺がこうしてたら外も見えねぇし落ち着く?」


床にしゃがみこんでる私に合わせて自分もしゃがみこみ肩を抱き寄せる。


「……うん。あ、ありがとう。」


しばらくして嵯峨くんが口を開く。


「俺さ、冗談とか言って莉奈の事傷つけてたよな。
自分勝手だった。
ごめんな、こんな男で。
あの時冗談って言ったけどあれ、嘘なんだ。
本当は昔莉奈の事助けた事だって覚えてる。」


それを聞いて嬉しいような、ムカつくような、変な気持ちになってなぜか涙が出てきた。


「悪かったずっと隠してて。
…もう自分の思い隠すのやめにする。
莉奈…お前が好き。
初めて莉奈に出会った日から…」


嵯峨くんは私の目をしっかり見てそう言った。

冗談って言った時みたいに視線を外すことなくただ私だけをじっと見つめて言った。


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