ヴァンパイアの花嫁
「いえ、ご主人様の言うとおりにしたまでです」


アメリアがもう一度、深々と頭を下げて歩き始めた。


お見通しって訳か……。


エミリオはアメリアの後を付いて行く。


上の階に行くほど少女の血の匂いに渇望感が沸きあがる。


しまったな……飲んでくるべきだった。


自分の瞳が紅くなるのを抑えた。


「どうぞ」


アメリアが談話室のドアを開けた。


「ありがとう。アメリア」


エミリオが部屋の中へ入ると、真紅のソファに座ったレオンが待っていた。





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