ヴァンパイアの花嫁
「レオン閣下は先に休まれたと伝えるようにタイラーに行ってくるわ」


「よろしく頼むよ。レオンはこのことを公にしたくないと考えているだろう」


「もちろんよ」


アシーネがエミリオに微笑み部屋を出て行った。


エミリオはアメリアを見た。


アメリアは辛い顔でベッドで身悶えるティナを見ていた。


こんなに苦しんでいるのなら、あのまま死なせてあげた方が良かったのでは……?


いろいろな考えや疑問がアメリアの脳裏に浮かぶ。


いいえ、ご主人様はそんなことは望まない。


だけど……ティナ様は……?


ヴァンパイアになったティナ様はひどいショックを受けるだろう。


ヴァンパイアになるより死を選んだのだ。


何事もなくふたりが幸せになれれば言うことはないのだが……。


アメリアはレオンとティナを交互に見て思った。



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