片思いに憑かれました
ユーレイは記憶喪失⁉

Cup 4 ユーレイのユウさん


あたしにしか見えないらしいお客様に、関谷さんたちが怪しまないよう小声で話しかけてみた。


「あの、」


「はい」


芸能人みたいなキラキラスマイルで、耳心地のいい透き通った低い声が返ってきた。

いろんな意味でクラクラと眩暈がするよ。


「えっと……何か飲め、ますか?」


我ながら変な質問だと思ったし、もう接客って感じじゃないなぁと思ったけど、こんなことしか言えないよ、この状況……


「んー、無理そうだから、いいや」


「で、すよ、ね。えっと……」


「カップ持てないしねぇ」


「ですよねぇ……」



歯切れの悪いあたしをよそに、ユーレイさんは朗らかにそう言って笑った。

< 27 / 27 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:2

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

梅咲君の願い事~はじめてのクリスマス~

総文字数/1,225

恋愛(純愛)1ページ

表紙を見る
梅咲君にはツノがある ~私、節王様と結婚します!~

総文字数/31,264

ファンタジー107ページ

表紙を見る
2月からの手紙

総文字数/53,801

青春・友情194ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop