Hey girls!調子はいかが?

「瞳ちゃん、本当に大丈夫…?」

「そういわれるとやっぱり自信なくなってくるんですけど…。」

「あ、いや、ごめんごめん。なんかやっぱり成長したねえ。えらいね。」


しっかりと私の頭をなでてくれる遠藤先生。なんとなく気恥ずかしいけど頭をなでられるのは好きだ。なんかがんばろうって思える。


「じゃあせっかくだし瞳ちゃんからしようか?」

「はい…。」

「それじゃあ瞳ちゃん、いつもの通りにいくからね。白井さん、補助よろしく。」

「はい。じゃあ瞳ちゃん、深呼吸しててねー。」


ゆっくり深呼吸を繰り返す。やっぱり聴診器が素肌に当たる感覚はそんなに好きにはなれないけど慣れた。びくっとすることはあっても最初のころみたいに震えることもなくなってきた。


「じゃあ背中いくよー。」


楓先生が言っていたように、どこに聴診器を当てているのか、っていうところにも気を向けることができるようになってきた。


「はいお疲れ様!よくがんばったね!」


本日2回目の遠藤先生からの頭なでなで。


「ありがとうございました。」

「うん。もう大丈夫そうだね。じゃあ次は晴ちゃん!」


そういって遠藤先生は晴の所へと足を向ける。



そうそう、楓先生と言えば。
あのあと何度か来てくれた。学校の健診で引っかかってた問題の心電図検査の時も一緒にいてくれた。正直心電図検査もどうなっちゃうかと思ったけど楓先生や晴が励ましてくれたし、検査を担当してくれたのも遠藤先生で、気を許せた人に囲まれているだけで安心感が全然違った。最初はやっぱり緊張しちゃったけどなんとかきちんとデータをとることができたみたい。

そして学校で検査した時の診断結果が再検査になった理由は緊張しすぎてうまく取れなかったからっていう理由だけではなかった。なんとなく予想してはいたけどさ、単純に心拍速すぎで引っかかるってなんか変じゃない?詳しいことはわからないけどさー…。ちょっと波形が乱れていたらしい。いわゆる不整脈ってやつ。実は自覚症状がちょっとあって変な感じで脈打つな、と感じてはいたんだけどあまり気にしてなくて、今までだれにも言ってこなかった。まあ異常があったとは言っても軽度だってことで要観察ってことになった。だからこれから喘息の通院とともにとりあえず数か月後に1回心臓の方でも検査をしなくちゃいけない。それは嫌だけどとりあえず今そのことを考えても仕方ない。



「はい、晴ちゃんもオッケー。」
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