【続】0.0000034%の奇跡



「1ミリも?」




「そうよ、あなたは主人の足元にも及ばない…私の中ではね」




壁に頭をつけて項垂れる彼。
あれ?言い過ぎた?




「マジかよ〜俺フラれちゃったの?これも初めてなんだけど〜」




頭を抱えたかと思いきや再びドアに手をつき真剣な表情で私を見つめる。




「後で俺をフッた事後悔するよ?」




「いちいち鼻につく男ね。その自信、仕事にぶつけなさいよね?」




そう言うと急に俯いてしまった。




「本当に俺じゃダメ?」




顔が近い……っ!
そしてしつこい。
またキスされるんじゃないかと手で口を隠す。




「ごめんね…興味ないの」




「はっきり言うね〜そういうとこに惚れちゃったんだけどなぁ、俺」




ど、どうもありがとう……
と言いたいところだけど、これ以上隙を見せてはいけない……
「じゃあ行くね」とドアノブに手を伸ばしたらその腕をまた掴まれて……




「また会いに行っていい?もう本当に何もしないから、嫌いにだけはならないでよ…お願い!」






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