ずっと……





「お前の気持ち、あの時から気づいていた。

だから、辞めることを言えなかった。


言おうとも思った、何度もここで話そうと。



でも、お前の悲しむ顔を見たくなかった。

俺は自分勝手だったんだ」



松尾……



「井畑から、お前が泣いたって聞いたとき辛かった。

結局泣かせてしまったと、後悔した。


お前が星陵高校にいたときは驚いた。


お前だけじゃない、俺も混乱した。

だけど……あのあと、青山先生に言われた。


過去のことは仕方ないが、今後生徒として接するようにと。


でも、俺……」



そう言ったあと、松尾はいきなり私を抱きしめた。


何がどうなっているのか、わからない。



どうして、松尾は私を抱きしめているの?





< 21 / 84 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop