シェヘラザード、静かにお休み

どこか遠くで狼が遠吠えする声が聞こえた。ここでは、シーラにしか聞こえない。

「わざわざ俺に尋ねるってことは、それを止める"人間"が必要なんだろう」

"人間"じゃない。
ルイスに止めて欲しかったのだ。
と言ったら、呆れた顔をされるだろうか。

「じゃあ、マリアさんに面白い話を沢山してもらおうっと」

「……やめてやれ」

「気を付けて行ってきて」

シーラは再度毛布に顔を埋めて言った。そうしないと眠れないのだろうか。

ルイスも横になった。

「ああ」

「おやすみなさい」

「おやすみ」

どこかで、狼も返事をした。

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