シェヘラザード、静かにお休み
見えなくてもいい、覚えていて


爆発音が聞こえた。シーラとオリバーとカルメラのいる部屋が少し揺れる。

パラパラと天井から何かの破片が落ちてきた。

「これは貴方のサクセスストーリーのシナリオ通りなのかしら?」

シーラは四発目を生きて受け止めたところだった。

残り二発。正直、カルメラは見ていられなかった。これは拷問に等しい。

革命を起こすときは、誰を傷つけても構わないと思っていたのに。

「おおよそ、王族側についていた貴族たちが決起したんだろう」

オリバーは何ともないような顔をして話す。シナリオ通りというところか。

< 332 / 376 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop