シェヘラザード、静かにお休み

そして、門の向こう側で、爆発音が聞こえた。











拳銃が机に置かれた。オリバーは生きていた。

五発目が終了。

「割れ目から出て来る芽は摘み取るだけだ」

そう言って、椅子を回してシーラに背を向け、窓の方を見る。

「レオナルド殿下が帰ってきてこの状況を見たら、きっと戦争が起こるわ」

弾の残された拳銃を見て、シーラは言う。

「戦争でも何でも、すれば良いさ。権力を持っていると勘違いする馬鹿は、そうやって非生産的なことをしたがる」

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