シェヘラザード、静かにお休み
また爆発音。これで9発目だ。
「出ろって、ルイスはもう牢屋番を辞めたって聞いたけれど」
「ああ。だから、早く来い」
腕を掴んだルイスがそれを引っ張る。細すぎて、抜けてしまいそうだと一瞬思った。
「今、私がここから出たら」
シーラはその腕を掴み返す。牢屋の中で一度留まった。
火が広がっている。
「貴方は共犯になるけれど」
シーラの青い瞳がルイスの眼を射抜く。その強さに、狂気を見る。
上等だ、とルイスが笑った。
二人が檻の外に出る。同時に10発目の爆発音が聞こえた。