シェヘラザード、静かにお休み
王都が滅びる。
その瞬間が目の前に広がっている。執事がノックも無しに扉を開けた。
既に城内のいくつかの建物が吹っ飛んでいる。
「アメリア様、早くこちらへ!」
「いえ、良いです。ここで」
他の王族たちはとっくに避難をし終えていた。
「貴方は早く行きなさい」
窓枠に座ってはいけないと子供の頃酷く叱られた記憶がある。
アメリアは和やかな記憶を思い出しながら、殺伐とした外の景色を眺めた。
国民の不満が募っていたのは王女であるアメリアにも分かっていた。しかし、手を打つことは出来なかった。今となっては言い訳にしかならないが。