キンダーガーテン 二   ~優しい居場所に~

お泊まり

「「ただいま」」

先生のお家に二人で帰宅。

昨日の今日なのに……落ち着く。

リビングに入ると、急に安心したのか

「ふぅ~っ………疲れたねぇ~」って二人で顔を見合わせて笑っちゃった。

「お茶入れますね。先生、ちょっと休んでて。」って

キッチンに行こうとしたのに

後ろからギュッと抱きしめられちゃった。

「偉かったね、お疲れさま。」って…

先生の側にいると、急に甘えっ子になるからダメなのに…。

優しい先生パパは…

人の気も知らないで『エライ、エライ』って甘やかすの。

いつものように膝の間に座らせてヨシヨシって…

ねぇ~先生。

先生と出逢って……付き合って……

この一年と少しの間に…

唯は何年もの苦しみから……解放されたよ。

初めは…言葉にすることで。

誰にも話せなくて、ずっと一人で抱えていたから…

声に出すことで……心にゆとりが生まれた。

一人で丸まって泣いてばかりいたのに

少し心が軽くなって………

"淋しい"って…言えるようになったよ。

その頃から…

唯の涙は…先生シャツが拭ってくれるようになったよね。

その次は…

"一人じゃないよ"って…教えてもらったね。

先生がいてくれるだけで…強くなれた。

後ろからいつも見守ってくれるから…安心して動けるの。

敬語も少しずつ減って…

自然に会話も出来るようになったでしょう?

今は………

この腕の中が一番安心出来る場所だから

離れたくなくて……困ってるんだけどね。

でもね

甘えることもワガママ言うことにも……

"嫌われる?"って不安がなくなったの。

『先生の愛情』をまるごと信じれるようになったからかなぁ?

先生はよく『野良猫がやっとなついた』って笑うけどね。

それから……昨日と今日。

先生が……唯の家族をまた一つにしてくれたね。

もしも昨日先生が…家に来て話してくれなかったら…

唯は今でも……

苦しみの中にいたよ。

こんなに穏やかで安心出来る時間があることも知らないで…

先生。

先生は、唯だけじゃなくて

お父さんとお母さん……尋ちゃん。

もしかしたら……和也さんだって…

みんな先生に助けられたんだよ。

先生のお陰でもう一度家族になれそうだよ。……ありがとう。


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