キンダーガーテン 二   ~優しい居場所に~
先生の腕の中で…ゆったりとした時間を感じていたら

「ねぇ~唯ちゃん。……今朝の"おねがい"……使っていい?」って

うん、いいよ。

……たぶん、先生の言いたいこと……分かるから…。

「じゃ……キスしていい?」

ほ~らねっ!………いつか言われるって思ってた。

「うん。」

唯の答えにびっくりしてたけど…

ゆっくり瞳を閉じる唯を見て……

クスッて笑う気配がした。

………………………………………。

おでこに………チュッ

ほっぺに………チュッ

鼻の頭に………チュッ

………………………………………。

………………………………………。

………………………………………。

続きがあまりにも……こないから………

そ~っと目を開けると

ニッコリ笑った先生の顔が……近くにあって

笑いながら…「おしまい。」って。

えっ??………おしまい??……。

口は??

……まだ……してない……よ?……

戸惑いながら、じっと先生を見てたら……

「口のキスは…また今度!
美味しいものは、後に取っておく主義だから。」って笑ってた。

……美味しいものって……

「それに、明日は四人が来るのに…キスなんてしてたら
『そんなことさせる為に協力してない!!』って
怒られるしね。
キスして唯ちゃんが誤魔化せるなんて思えないし。
………もうしばらく……おあずけ。
あれっ!?
もしかして……残念なんて思った??
だったら、怒られるの覚悟で頑張るよ!」って…

……………意地悪。

思わないですよ~だ!

………思わないのかなぁ??

ちょっとだけ……思った??…

ううん!思わない!!

それより……

今のだって…隠せる自信ないよ~

キス……しちゃった。

ほっぺや鼻って…

口の直ぐ近くだよぅ~

うっ……恥ずかしい………。

でも……嫌じゃなかったな………。

今度は……先生………するのかなぁ?……
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