君の隣で眠りたいーー
「雷、美心を雷の姫にはさせない。


それが分かるか?」



青はゆっくりと、歩き美心を見た。



スヤスヤ雷の腕の中で眠る美心を、抱き上げた青は穏やかな笑みを浮かべた。



「簡単に頷かないのは、承知の上だよ。



つか、離せよ!」



腕の中にいた美心の温もりが消えた。



それが不安で堪らない。


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