指輪の光る先
「薫、おいで。」

「…はい。」


私ってきっと親不孝者だろうな。
先生と、しかも既婚者の人とこんなことしてるなんてパパとママが知ったらなんて言うかな?


「…怒られちゃうだろうな。」

「どうした?」

「私悪い子だから怒られちゃうだろうなって思って。」

「悪い子?薫が悪い子なら俺はもっと悪いな。」


そう、私は悪い子。
でも先生はもっと悪い人。
奥さんがいるのに私とイケナイことしてるから。


「でも先生が好きだからやめるつもりなんてないです、私。」

「俺もだよ薫、愛してる。」


知ってるの、愛されてないことくらい。
先生だって生徒とのこと本気にするほど馬鹿じゃないって知ってる。


お願い先生、行かないで。
少しの間だけでいいの、私だけを見つめて。
私だけを愛して。


終電のベルがなるとき私たちは先生と生徒に戻る。そのときまで…。


「愛してるよ薫。」


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