近づいてよ
幼なじみ
大体……心臓に悪い存在な光が悪い

絶対そう!

そんなことを思って、スパゲッティを茹でる横でキノコのソースを作りながらため息が出てしまう


光と私、田仲美空(たなか みく)は隣同士に住む同級生…生まれた時から何かと一緒に過ごしてきた幼馴染だ


しかもただお隣さんではない

実は母親同士が幼馴染で、ほぼ同じようなタイミングで結婚し、後に仲良く隣に家を買って……なんと妊娠、出産したのもほぼ同時と言う

『生まれる前からのお隣さん』だ


そして、その幼馴染の光が問題……と言うか厄介と言うか


ごくごく平均的な日本人顔の私に比べて光は非凡
日本人には珍しいグレーに近い眸を持っていて

身長は180センチ……モデルか?って位に手足が長くて顔が小さい……スタイルもよい

元モデルだと言うお母さんの麗夏(れいか)さんに体型も顔もよく似てる

私がそっくりな……うちの普通のお母さんとは大違い


切れ長な目に鼻筋が通って高く、薄い唇にシャープな顎
おまけにグレーの瞳の光は昔から美少年で有名だった


そんな綺麗な顔の少年は今は24歳
悔しいくらいに美形でモテる青年に成長した

しかも少し意地悪ではあるけれど基本的には優しいし、頭も良くて話も面白い

本人は自分の容姿やどう見られるかなんて事には興味がないみたいだけど、周りが放っておかない


とにかく!
アイツの隣に居過ぎたせいで…他の誰にも目が行かない

私は光以外に恋が出来ない!

それなのに……女の子扱いされない

散々な人生なのだ


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