〜starting over〜
「そうかもしれないけど……今はただ、放課後時間が空くようになったから、有効活用しようと思ってただけ」
「じゃあ、勉強でもしてちょうだい。学生の本業なんだから、疎かにされたら困るわ」
「うわ~。そっちぃ?」

藪蛇になったところで、この話は終わり。
でも本当。
真輝もバイトしてるし、私も放課後何かしたいとは思ってるのは本音だ。
高校に入ってから、部活には入らなかったし……てか。
正しくは、入部はしたけど1カ月もしないうちに退部したんだよね、吹奏楽部。
うちの高校も、マーチングではかなりの強豪校。
だから、勿論続けるつもりだったんだけど……。
結局、あれよ。
女の妬み、ヒガミ、嫌がらせ。
こんな私が真輝の彼女ってだけで、一部の女子からの悪質な嫌がらせが酷くて。
私にだけにとどまらず、部内の楽器を壊されり、物がなくなったりして、部活動にも人間関係にも不具合が生じてきたんだよね。
犯人はたぶん……真輝関係の女の子。
焦る私を見てにやにやしてたのを見て、あの子達がしたんだって確信した。
如何せん、物的証拠がない。
ただ私の所為で、部活動に真剣に取り組んでる先輩達に多大な迷惑をかけてしまって。
私の所為じゃないって言ってくれる先輩も居たけど、明らかに不満を持つ先輩やタメの子達からの冷たい態度に、良心の呵責に耐えられず退部。
玲奈も私に付き従うように、退部させてしまって、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
あ~あ。
全国大会……行ってみたかったな。

自室に戻ってスマホを開くとラインがきていた。
真輝からだ。

『今日バイト終わったら、会いに行く』

じわっと胸の奥が熱くなる。
たった1行のコメントが、ほっとする。
離れてると、今誰居るのか不安になり、ライン1つで一喜一憂しちゃうし。
少なくとも、私の事を考えてくれてる時間がある事が嬉しい。
本当は、真輝が自分の目の届く範囲に居てくたら安心できるけど、そんな事は不可能だし。
ただひたすら注意喚起するしか出来ないんだけど、全く改善された事はない。
これがいつまで続くのか……。
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