イジワルな彼は私を溺愛しています ②
「あの仕事の量は多すぎ。私今日だけでタイピング絶対速くなった」

最早タイピングスピードの問題じゃないだろ。

「有紀、どうやって資料作ってる?」

「過去の同じような資料をさっと見てから必要そうな所を他の資料見てまとめてる」

普通だ。

俺のやり方と対して変わらない。

「どうして有紀はそんなに仕事が早いんだ?」

「対して早くないって。それよりも、お店を決めないといけないでしょ」

「ああ」

「ひとつ提案なんだけど、喫茶店はどう?野外に机とイスを並べて、和海達は袴着てやったら馬鹿儲けできると思う。後夜祭なら後先考えずにお客さんもお金出せるし、喫茶店なら多少値が張ってもおかしくない」

「確かにな……」

有紀は凄い。

良くそこまで一瞬で考えつく。

「料理だって、スーパーで買ってきたやつを出せばいいし。どうせなら山口先輩に作ってもらうってのもいいかも」

「明日相談してみる」

「うん、じゃ、おやすみ」

俺はいつの間にか寝ていた。
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