極甘同棲~エリート同期の独占欲を煽ってしまいました
目が覚めると、枕元の時計は10:30をさしていた。
よく寝たなぁ、とちょっと呆れる。さすがに頭と体のだるさは軽くなっている。現金なもので、お腹もすいてきた。
自分を取り巻く状況はまったく変わっていないのだけど。

パジャマ姿のままリビングにいくと、彬良くんはリビングでテレビを見ていた。CS放送でやっている野生動物のドキュメンタリーみたいだ。

「そよか、おはよ」と声をかけてくれる。

「おはよう。あの、彬良くん昨日は・・」

わたしの言葉をさえぎって「お腹すいただろ、なんか食べたほうがいいよ」とソファから腰をあげる。
「果物が食べやすいんじゃないかと思って、買ってきたんだけど」

彼が冷蔵庫から取り出したのは、ぶどうだった。
皮のまま食べられる種無しのぶどうは、子どもの頃に初めて佐伯家でごちそうになって以来、わたしの大好物だ。

言葉に甘えて、一粒一粒口に入れる。みずみずしい甘さとたっぷりの果汁が、体にしみこんでゆく。
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