極甘同棲~エリート同期の独占欲を煽ってしまいました
プレスは漫然と取材の申し込みを待っているばかりではない。ときにこうして自ら企画を出して売り込みもする。
コミュニケーション能力、アイディア力、センス、タフネス・・・求められる能力は多岐にわたる。VMD(ビジュアルマーチャンダイザー)もしかり。
微力ながら彼女たちを精一杯サポートするのがわたしの役目だ。

そして、今はそれだけじゃない。
恋人として、我が社のエースである彬良くんの力になりたい。
もちろん仕事面でなにができるわけはないけど。彼が仕事に打ち込めるように、食事面とかで手助けできればと思う。

彬良くんとの新しい関係は、すんなりという感じで軌道に乗ってきた。だんだん生活のリズムもできてくる。

彬良くんは平日はたいてい遅くまで仕事をしているし、ときには会食の予定もある。それでも週に一度は早目に帰宅して、わたしと夕食を食べてくれた。

「そよかの作った夕飯食べたいと思うと、いつも以上に効率的に仕事できる気がするんだよな。なんせ早く帰りたいから」

なんて嬉しいことを言ってくれて。ほんとに、わたしにはもったいないひとなんだよね。
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