ネェ、オレヲアイシテ?Ⅰ~Belief or Hypocricy~






俺は、楽しかったんだ。






楽しかったよって、翼にぃに言ったあの宣言通り、確かに人生を楽しんでいたんだ。










人殺しの分際で、青春していたんだ。







あの世界で。






闇しか知らなかった俺を引っ張りあげたその世界は、怖くて、でもそれ以上に眩しくて、暖かくて、どうしようもないほど愛しい世界だった。







俺には似合わないと、そう切り捨ててて
欲しい癖にいらないふりをしてきた世界。







光にぃは、その世界に俺を無理矢理連れ出しだんだ。










そこには、誰一人として俺が悪いなんていう人はいなくて、みんなみんなありえないくらい暖かくて、優しかった。







俺は、そこでだけ赦されたんだ。







人殺しの分際で、光を知れたんだ。





それがどんなに嬉しくて、どんなに楽しかったのか。







そんなの考えるまでもないだろう?








………ならばせめて、足掻け。





骨砕けるまで、血ぃ流れなくなるまで、足掻きまくれよこの人殺し!!!!





ここで死ぬってんなら、せめて胸はって死ね!
そしたら、兄さんも少しは俺を褒めてくれるだろ?





犯されて気絶なんて、俺はゴメンなんだよっ!!


















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