その花が永遠に咲き続けますように
「はい。中学生の頃からずっとファンです」

「俺は、ついこの間咲にCDを借りたのがきっかけで好きになったって感じですね」


私達がそう答えると先生は、そうかそうかと何やら意味深な笑顔で頷く。その表情の意味がよくわからなかったけれど、気にしないことにした。



その後、練習を再開し、夕方の五時に帰り支度を始める。夏休み中の部活動時間はどこの部も五時までと決まっている。


自分の荷物をまとめながら永君とたわいない話をしていた時だった。

相澤、吉宮、と先生に声を掛けられ、何だろう? と思いながら振り向くと。


「明日の部活後、ちょっと空けておいてもらえるか?」


と聞かれた。
不思議に感じながらも、特に気にすることなく「わかりました」と答えた。
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