不器用なキミ~向日葵の恋~
「美月ーだいぶん人が来てるね」

「そっか。じゃあ急ご」

「うん」

水を飲んで美月にペットボトルを渡すと、受け取って水分補給をしていた。

焼けたくない私は、麦わら帽子を被りタオルを首に巻いてると、美月がクスクス笑っていて

「どしたの?」

「いや?……ふはっ」

「なに?」

「いやぁ……渚、ヤバいよ、その格好」

「え?そう?」

「完全防備じゃん」

「だって焼けちゃうじゃん」

「そだけど……あははっ」

「笑うなー」

「ごめんごめん」

「もうっ」

何が言いたいのかは大体分かる。

だって麦わら帽子を被って、首にタオル巻いて薄手とはいえ7月に長袖のパーカーを羽織ってれば、どっからどう見てもおばちゃんなのはわかってるだけど、焼けたくないから仕方ない。

しかもこんな早朝で、知り合いなんて居ないであろうこんな場所で、いちいち気にしてられないよ。
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